函館の街並みを形づくった和洋折衷住宅と防火への工夫

スタッフ日記

このエントリーをはてなブックマークに追加

酷暑が続いておりますが、みなさまいかがお過ごしですか?

子どもの夏休みが始まり、おうちで一緒に過ごされている方も多いと思います。

 

お弁当作りやお出かけの準備など、何かと大変な時期ですよね。

 

 

そんな中わが家は先日、函館旅行へ行ってきました。

 

もっとも有名な観光地・元町地区には、魅力的な建物がたくさん!

 

函館といえば「ハイカラな洋館」というイメージを持っている方も多いと思いますが、実はその多くが「和洋折衷住宅」なんです。

 

函館市公式観光サイト『はこぶら』函館の街並みの「華」 、和洋折衷住宅の魅力
https://www.hakobura.jp/features/77

 

 

外国への対等意識から生まれた建築スタイル

 

和洋折衷住宅とは、1階部分は和風、2階部分を洋風の外観にした建物のこと。

 

実は建物の内装は、1階も2階も昔ながらの和風なんだそうです。

 

 

なぜこんな造りになったのか?

 

函館はペリー来航後すぐに外国との貿易港として開かれましたが、当初はずいぶん不利な条件で取引をせざるを得なかったようです。

 

「経済的にも精神的にも、外国に追いつき、追い越したい!」

 

そこで坂の途中に建つ家々の2階部分を洋風にし“港から見上げると、まるで洋館がずらりと並んでいるように見える”方法がとられました。

 

これは外国に「函館は近代化された都市だ」と強く印象づけるための工夫でした。

 

その後、和洋折衷住宅は明治半ばから昭和初めにかけて庶民の町家にも広く取り入れられ、今の函館の街並みを形づくる大きな要素になりました。

 

 

火事の多い街だからこそ発展した設備

 

 

函館は火事が多い街としても知られていて、明治40年には街の半分近くが焼失するほどの大火も起こりました。

 

しかしそのたびに復興を遂げ、さらに外国の防火技術を取り入れて発展してきました。

 

 

例えば、「消火栓」といえば赤色のものを思い浮かべる方が多いと思いますが、函館の消火栓はこのように黄色くて装飾的な見た目をしています。

 

 

これは実はドイツ式の消火栓をモデルに作られたものなのだそう。

 

また、「日本最古のコンクリート電柱」も元町地区に残っていて、これも火事に強い設備を求めた結果、採用されたものなんだとか。

 

 

 

私は函館には何度も訪れていますが、いずれも「わー黄色い!かわいい!なんで黄色いんだろうね!?」「わー四角い!レトロでオシャレだね!」くらいにしか思っていませんでした。

 

先日ちょうどNHKの『ブラタモリ』の函館特集を観て防火設備の背景を知り、ただのおしゃれな景観かと思っていたものにこんな歴史が詰まっているとは…と驚きました。

 

NHK『ブラタモリ』魅力度No.1函館の町▼なぜハイカラに?人気観光都市のヒミツ(初回放送日:2025年7月26日)
https://www.nhk.jp/p/buratamori/ts/D8K46WY9MZ/episode/te/6P6WKYZ7N8/

 

まとめ

函館の街並みはただ美しいだけではなく、当時の人々の工夫や想い、そして外国に追いつき追い越そうとした強い意志の表れでもあります。

 

もし函館を訪れる機会があれば、ぜひ建物や設備の「背景」にも注目して歩いてみてくださいね。

 

 

暑い日が続きますので、みなさまもどうぞご自愛くださいませ!

 

 

 

 

 

 

 


 

 

建物を活かして、楽しく快適に暮らす。

 

住宅のリノベーションをお考えなら・・・TM RENOVATION\(^o^)/

 

建築士とのしっかりしたイメージ共有で理想の住まいを実現しましょう!

 

プチリノベもお気軽にご相談ください♪

 

古民家の利活用、大工さんと一緒に作る住宅DIYのご相談もお待ちしております。

 

TMリノベーション