結露って実は危険? 家の結露を防止する方法10選

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ガラスに結露が発生している様子

冬の寒い時期、早朝カーテンを開けるとそこには結露で窓から滴る水がたまっている。

そんな経験はないでしょうか?

 

色々と忙しい日々を送っている中、結露の掃除は面倒ですよね。

しかし、その結露を放っておくと様々なリスクを伴ってしまいます

 

  • カビの原因
  • アトピーやアレルギーといった疾患を伴う危険性
  • ダニなどの害虫の発生を高めてしまう

 

特に、結露を放置すると引き起こされるリスクの代表格として、カビが一番に思い浮かぶでしょう

カビは肺炎を引き起こすリスクもあるので、大切なご家族を守るためにも、早め早めの除去が必要です。

 

ひどい状態になると家自体がどんどん湿った状態になり、資材が腐敗していく危険性も潜んでいます

 

そうならないためにも日々のケアを怠らず、結露対策をしっかりと取ることで大切な家族と住まいを守りましょう。

 

結露のメカニズムを知る

そもそも、なぜ窓に結露が起きるのかをご存知ですか

 

結露は湿度が高い状態が前提としてあり、湿気を含んだ空気が冷やされると湿気が水滴に変わり窓にたまります。

このような状態は湿度、室内の温度、室外の温度の差が一定の基準を超えると発生します。

 

例えば室内の湿度が50%の場合、外と部屋の温度差が10℃になると結露が発生します。

外の温度が5℃の時、室内が15℃に達すると結露が発生してしまうということです。

 

冬場の室内の快適温度は18℃~22℃と言われています。

暖房が欠かせない時期は、換気をする機会が格段に減ってしまいますよね。

 

換気が少ない中で生活をすると、室内にどんどん湿度が溜まっていき、条件を満たせば室内の温度が高くなくても結露が発生してしまいます

 

これで対策はバッチリ! 結露を防止する方法10選

結露が発生してしまってからの掃除は非常に手間です

そのため、結露ができにくい環境を作ることが大切です

 

気軽に出来る結露対策から、グッズを使用した対策、費用をかけて行う対策の3つにわけてご紹介します。

 

気軽にできる結露防止4選

①換気扇を回す

結露対策で有効なのは、室内の湿度を下げることです

空気を循環させて、室内にこもった湿度を外に出していくことを意識しましょう。

 

非常にシンプルな方法ですが、結露の原因となる湿度を部屋にため込まない方法として、とても有効です。

また、お料理を作る際にも室内の水分量が多くなるので、エアコンの除湿機能を使うのもおすすめです。

 

②除湿機で除湿する

冬場は洗濯物が乾きにくく、室内干しをする方は多いと思います。

これも室内の湿度を上げる原因の一つ。

除湿機や、室内干し用の除湿機を回すなどして対策を取りましょう。

 

③室温を上げすぎない

結露のもう一つの要因である温度。

外気との温度差が大きくなると結露が発生してしまいます。

暖房器具を使用する際は、室内の温度を上げすぎない様に注意しましょう。

 

④オイルヒーター・エアコンを使用する

オイルヒーターやエアコンを使用すれば、部屋の湿度を下げられます。

前述した通り、室温を上げすぎないことを意識して使用しましょう。

 

 

便利グッズを利用した結露防止3選

⑤結露防止スプレー

窓の汚れを拭き上げたのち、スプレーを吹きかけて乾拭きをするだけでOKです。

ただし、スプレー後そのままにしてしまうと、跡がついてしまうのでご注意ください。

 

⑥結露吸水テープ

窓の下に貼るだけで手間いらずの結露吸水テープ。

発生した結露が自然に垂れてきた際に、吸水テープが結露をとってくれる優れもの。

あまり手間をかけず、結露を防止したい方におすすめです。

 

⑦断熱シート

熱は一定の温度を保とうとする性質があり、高い温度は低い温度の方へいこうとします。

断熱シートを窓に貼る事で、室内と室外の熱の行き来を減らし、部屋の温度を一定に保つことができます。

 

また、夏場には紫外線や直射日光を和らげる効果のシートもあり、オールシーズン使用できます◎

 

ただし、ガラスの素材によってはシートを貼ることができないタイプのものも存在するので、断熱シートを購入前に確認するようにしてください。

 

ガッツリ行なう結露防止3選

⑧窓下専用ヒーター

窓に直接温かい風を送ることで、窓の温度を上げて結露を防止できます。

また、部屋の温度を下げる1番の要因は窓。

窓を温めることで外気の侵入を軽減し、効率よく室内の温度を高める効果を得られます。

 

⑨ペアガラス

結露の主な原因は外気との温度差と湿度によるもの。

ペアガラスを設置すれば、その二つの原因を解決できるので、結露になりにくい環境を作ります。

また、断熱の効果に加えて防音や防犯の効果も高い点から人気が高まっています。

 

リフォームをする際には、主に以下の3パターン。(※既存の状態にもよります)

  • 内外壁ごとペアガラスに交換
  • フレームごとペアガラスに交換
  • ガラスだけをペアガラスに交換

上にいくにつれて工事にかかる費用と時間が多くなります。

 

ペアガラスについてより詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

⑩換気システム

窓を開ける自然換気も大切ですが、自宅に誰もいない場合や、寒い冬場に暖房をつけている際の自然換気は困難です。

 

換気システムを導入し、換気する手段を増やすことで、室内に湿気が溜まるのを減らすのも結露防止に大いに役立ちます。

 

換気システムには色々なパターンがあります。

 

<第一種換気>

機械を使って給気と換気を行う。

また、花粉といった有害物質を取り込まないなどの特徴もあります。

 

<第二種換気>

機械を使って給気し、自然に排出口から排気する方法です。

 

<第三種換気>

自然に給気し、機械を使って排気する方法です。

 

家全体の換気を良くすることもできますが

  • キッチン周りの換気を良くしたい
  • お風呂場の換気を良くしたい

といった、部分的な施工も可能です◎

 

ちなみ弊社では第三種換気をおすすめしています。換気システムに関する記事もありますのでご覧ください。

 

既にカビが発生していたら…

カビはそのままにしておくと範囲を広げていき、人の健康に害を及ぼす危険があります。

現状でカビが発生している際には、速やかに除去することをおすすめします。

 

  • 窓の付近にカビが発生していないか?
  • カーテンにカビが発生していないか?

 

ここからはカビの除去方法についてお伝えいたします。

 

窓の付近にカビが発生していた場合

窓付近で特に多いのは、ゴムパッキンのカビです。

表面のカビと、根を張ったカビの除去方法をご紹介いたします。

 

<Step1:表面のカビ>

  1. 中性洗剤(食器用洗剤など)をカビが生えている箇所に塗布する
  2. 5分ほど置いたら、濡れた雑巾などで綺麗に拭きあげる

 

<Step2:根っこのカビ>

  1. 水を少し含んだキッチンペーパーと、泡タイプの塩素系漂白剤(カビキラーなど)を準備する
  2. カビが生えていた箇所に、キッチンペーパーをあて塩素系漂白剤を塗布する
  3. 15分ほど置いたら、濡れた雑巾などを使用して綺麗に拭きあげる

漂白剤を用いる際にはしっかりと換気を行い、目や肌に直接触れないように注意して下さい。

 

カーテンにカビが発生していた場合

まずはカーテンの洗濯表示を確認しましょう。

手洗いが可能か? 洗濯機の使用が可能か?

表示を確認をした上で、カビの除去に臨みましょう。

 

ここでお伝えする方法では、カーテンの色落ちの心配がない酸素系漂白剤の使用を紹介します。

 

  1. 浴槽に30~40℃のお湯を溜めて、酸素系の漂白剤と洗濯洗剤を混ぜる
  2. 取り外したカーテンをつけ込む(カビがひどい箇所は、優しく揉み洗いする)
  3. カーテンを軽く水洗いする
  4. 洗濯ネットに入れてすすぎと脱水を30秒程度行なう
  5. カーテンをレールにかけ、自然乾燥させる

 

なお、2の工程では30分以上つけ込まないよう注意してください。

せっかく落ちたカビや汚れが、全体に広がってしまいかねません。

 

漂白剤を使用する際はしっかりと換気を行って、手荒れを防ぐためにも、ゴム手袋を着用しましょう。

 

結露はそのままにせず、対策を講じましょう

結露の防止方法と、家庭でよく発生するゴムパッキンとカーテンのカビの対策をご紹介いたしました。

 

毎日忙しく過ごしている中での結露対策は本当に面倒だと思います。

ですが、放っておくと住まいや人体に悪い影響を与える危険性があります。

 

大切な家族と住宅を守っていくためにも、しっかりと対策することをおすすめします。

監修・執筆

コウキ / 設計・デザイン

トライでは、お客様の思いや理想に重きを置き、住まいづくりを進めていきます。 “自分だけの暮らし方”を楽しみながら一緒にカタチにしていきましょう。