秋田市の建築士が教える『土地選び・用途地域について。』

住宅のお悩み解決

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用途地域(ようとちいき)とは都市計画法の地域地区のことで、大きく分けると、住居・商業・工業など、似た用途のものが集まるようにすることによって
、生活環境や利便性がよくなるように分けられていることを言います。
工業地域の中に個人住居があって煙がモンモンだとこまりますものね!
また住宅地のなかにいきなり周囲の様子を一変させるような店舗や風俗営業店あるいは工場などがつくられることはこまりものですからね!

都市計画法に定められた用途地域は
第一種低層住居専用地域、
第二種低層住居専用地域
第一種中高層住居専用地域
第二種中高層住居専用地域
第一種住居地域、第二種住居地域、
準住居地域、等の住居系地域
近隣商業地域
商業地域などの商業系地域
準工業地域
工業地域
工業専用地域 などの工業系地域の12種類です。

その中でも、私たち住宅会社がよく建築させていただいているのが、
【第一種低層住居専用地域】です。
第一種低層住居専用地域は低層住宅の良好な住環境を守るための地域。
低層住宅に係る両行な住居の環境を保護するための地域であって、高層な建物は建てることができません。
ちょっと、専門的に言いますと、以下の文章になります。

※用途地域による用途の制限(用途制限)に関する規制は、主に建築基準法令の規定による。以下、特記ない面積の数字については床面積の合計、
階数については当該用途部分の階数について言う。
•住宅、共同住宅、寄宿舎、下宿
•兼用住宅で、非住宅部分の床面積が、50m²以下かつ建築物の延べ面積の1/2未満のもの
•非住宅部分における用途制限があり、下記のものに限られる。
•事務所(法令で指定する汚物運搬用・危険物運搬用等の自動車のための駐車施設を同一敷地内に設けて業務を運営するものを除く。)
•日用品の販売を主たる目的とする店舗又は食堂若しくは喫茶店
•理髪店、美容院、クリーニング取次店、質屋、貸衣装屋、貸本屋等
•洋服店、畳屋、建具屋、自転車店、家庭電気器具店等(原動機設備は出力総計が0.75kW以下)
•自家販売のために食品製造業(食品加工業を含む)を営むパン屋、米屋、豆腐屋、菓子屋等(原動機設備は出力総計が0.75kW以下)
•学習塾、華道教室、囲碁教室等
•美術品又は工芸品を製作するためのアトリエ又は工房(原動機設備は出力総計が0.75kW以下)
店舗なども住居部分が1/2以上でなければなりません。事務所もダメです。
公共施設・病院・学校等、幼稚園、小学校、中学校、高等学校はOKですが、大学、高等専門学校、専修学校等の建築のNGです。

要は閑静な環境に皆さんが一般住宅を所有できるようにと考えられているものだと考えてくだされば結構だと思います。

建ぺい率・容積率も低く、
※建ぺい率は30%、40%、50%、60%のいずれかに都市計画で定められ、建築物はその数値を超えてはならない。ただし、特定行政庁の指定する角地の建築物、防火地域内にある耐火建築物は、建ぺい率の制限を10%加えた数値まで緩和する。
※容積率は50%、60%、80%、100%、150%、200%のいずれかに都市計画で定められ、建築物はその数値以下でなければならない。ただし、前面道路の幅員が12メートル未満である場合は、原則としてその幅員のメートルの数値に10分の4を乗じたもの以下でなければならない。

とあります、ここにある「特定行政庁」とは、まあ、県庁のことだと考えてくださって結構です。

高さも制限されております。
•10mまたは12mの絶対高さの制限を都市計画で定められる。そのため隣地斜線制限の適用がない。
•軒の高さが7mを超えるか、3階以上(地階を除く)の建築物で、条例で指定する区域に建つ物は、日影規制の適用を受ける。
•都市計画によって、敷地境界から建物の外壁までの距離を1mまたは1.5m離すよう定めることができる(外壁の後退距離制限)。
10mないし12mの高さまでの建築物までしかたてられないという条件によって、突然、隣の高層マンションがたって、日が入らなくなったりといった心配がございません。
容積率・建ぺい率も低く抑えられておりますので、土地にビチビチの建物が建つこともなく、隣地からの敷地境界から外壁も1mまたは1.5m離すよう定めることができるようになっておりますので(外壁の後退距離制限)、隣地とのトラブルも比較的少ないほうだと考えられます。
私個人的には、お客様が土地をお選びになる時には、それぞれ学区や諸事情あると思いますが、「第一種低層住居専用地域」をおススメしております。
そしてなるべくなら新興住宅地をおススメしております。
敷設している下水管や給水管、ガス管、そして雨水側溝なども比較的新しいので、安心感が違うと思います。
今回はここまで、
次回は防火地域と準防火地域について少し書いてみようと思います。

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