
みなさんは「古民家」というと、どのような建物をイメージしますか?
実は建築基準法には「古民家」という言葉の記載がなく、日本建築史や民族学にその定義がみられます。
例えば、伝統的な様式でつくられた農家・漁家・商家・町家、そして中級から下級武士の侍屋敷を含む「民屋(みんおく)」と呼ばれるものの中で、特に古いものを「古民家」といったりします。
その他の定義などは次回以降のブログで書きたいと思いますのでお楽しみに。
海外の友人が教えてくれた、大切な古民家の価値
今回ご依頼があったのは、築約120年の古民家です。

依頼主様は「もう手放そうか…」と何度も悩まれていました。
そんな折、海外から訪れたご友人の「こんな素晴らしい家を壊すなんてとんでもない!」という言葉をきっかけに解体を思いとどまり、住まいを活かす方向へ舵を切ってくださいました。
スズメとツバメが棲む家―受け継がれる物語
建物の造りとしてはいわゆる「農家」にあたるとみられます。
屋根は茅ぶきから銅ぶきへ、さらに一部は瓦へと改修されていますが、全体に古民家ならではのどっしりとした安定感があります。

広縁の天井をはじめあちこちに使われているケヤキの木目が本当に見事で、思わず見とれてしまうほど。

外観の雨戸の戸袋にはスズメの彫刻が施され、実際にスズメがそこに巣をつくることもあるそうです。

反対側にはツバメの彫刻もあり、当時の職人の遊び心が今も息づいています。

月明かりと障子の影―古民家リノベのこれから
今回はまず一室を対象にした内装のリノベーションでした。
今後しっかりとインスペクション(建物診断)を行い、まずは窓などの開口部交換から少しずつ手を入れていく計画です。

リノベーション後のお部屋では、お月様のような照明がやわらかく障子に映ります。
夜は夜で、ぼんやりとした薄暗さを楽しむのもいいですね。

これからも、この住まいがさらに魅力を増し、長く愛されていくことを心から願っています。
建物を活かして、楽しく快適に暮らす。
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