高市早苗総裁が語った“デマンドプル・インフレ”とは?

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自民党の高市早苗総裁が就任直後の会見で「コストプッシュ型のインフレで放置して、これでもうデフレじゃなくなったと安心するのは早い。むしろ賃金の上昇。これが主導して需要が増えて、そして緩やかに物の値段も上がっていく。企業も儲かる。こういう形のデマンドプルのインフレ。こういった形を私はベストなものだと思っております。」と発言しました。

 

ロイター 2025年10月4日付 『自民党の高市新総裁、金融政策の責任も「政府に」 日銀と足並み強調』
https://jp.reuters.com/world/security/DT4ZDYQIEZOAFEAPWKN7267IMY-2025-10-04/

 

 

“ インフレって物価が上がることでしょ?「デマンドプルのインフレ」なんて初めて聞いたけど、どういう意味?”という方も少なくないのではないでしょうか。

 

少しむずかしい言葉ですが、じつは私たちの生活にも関係がある大事な経済の動きですので、この機会に解説してみたいと思います。

 

 

良いインフレと苦しいインフレ

 

 

デマンドプルのインフレをわかりやすく言うと「みんながたくさん買うようになることで、物の値段が上がること」です。

 

景気が良くなってお給料が増えると、「少しいい家電を買おう」「外食しよう」などという人が増えますよね。

 

お店や会社は注文が増えて大忙し。

 

作る量や人手が追いつかなくなると「少し値段が高くても買いたい」という人が出てきて、物やサービスの値段が上がります。

 

これが「デマンド(Demand=需要が)プル(Pull=引っ張る)・インフレ(Inflation=物価上昇)」つまり「需要主導型インフレ」です。

 

一見「物価が上がる=悪いこと」に思えるかもしれませんが、景気が良くてお金の流れが活発になる“良いインフレ”とも言われます。

 

企業の売上が伸びると給料も上がり、さらに消費が増えるという“好循環”が生まれるのです。

 

 

一方で、原材料や人件費が高くなって物やサービスの値段が上がるのは「コスト(Cost=費用が)プッシュ(Push=押し上げる)・インフレ(Inflation=物価上昇)」と呼ばれ、こちらは“苦しいインフレ”になりがちです。

 

深刻化すると、お給料が上がらなくて景気が悪いのに物価は上がり続ける「スタグフレーション」に陥ってしまいます。

 

今の日本はスタグフレーションだと言う経済学者もいます。

 

だからこそ高市新総裁は、そこから抜け出すために「デマンドプルのインフレをベストなものと考える」と発言したのですね。

 

 

家づくりとインフレ

 

 

家づくりの世界でいうと、同じ「家の建築費用が高くなる」という状況でも、その原因は前向きな場合としんどい場合で違いがあるということ。

 

暮らしが豊かになって家を建てたい人が増えたために値上がりするのが「デマンドプル」。

地域が元気になるサインであり、前向きな物価上昇といえます。

 

一方、家を建てたいみなさんのお給料は上がらないのに、建築の材料費などが上がったせいで値上がりしてしまうのが「コストプッシュ」。

こちらは先行きが不安なサインであり、しんどい物価上昇です。

 

 

ニュースなどで「インフレ」と聞いたときは、その“原因”にも少し注目してみましょう。

 

そうすると、今の経済の動きをより正確にとらえられ、これからの暮らしや家づくりを考えるヒントにもなりますよ。

 

 

 

 

 

 


 

 

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